航空自衛隊岐阜基地は飛行開発実験団が所在し、各種航空機のテスト・修理・改造などが行われています。そのため他の基地では見られない珍しい機体も多く、それらの大部分は航空祭の地上展示で見ることができます。
飛行機に馴染みのない方でも「FSX、次期支援戦闘機」という名は聞いたことがあるでしょう。これは現在の支援戦闘機F-1の更新時期がせまったために、その変わりになる飛行機として日米共同で製作されたものです。今ではF-2という名前が付けられて、青森県・三沢基地から順次配備が始まっています。この飛行機が繰り返しテストパイロットの手で試験飛行していたのが、ここ岐阜基地です。
XF-2支援戦闘機 試作1号機 |
XF-2支援戦闘機 試作2号機 |
運動能力向上試験機 T-2CCV |
飛行開発実験団で余生を送るT-2ブルー使用機 |
T-2CCV 運動能力向上試験機 | 国産の超音速高等練習機T-2を改造した飛行機で、飛行機の空力特性や運動性能についての試験を行うための飛行機。 |
FS-T2 | T-2を改造して支援戦闘機F-1を製作するにあたって改造した飛行機。航空祭ではあまり公開しない。 |
その他にも、T-2ブルーインパルス(先代のブルー使用機)や、塗装が違う飛行機など、さまざまな飛行機があります。
航空祭は、最近では11月中旬頃の土曜日に行われることが多いようです。飛行開発実験団所属機による展示飛行が中心で、10機くらいによる異機種編隊飛行(T-2ブルー使用機がスモークを出して彩を添える)や、F-15とT-3の編隊飛行(自衛隊機で最も速度領域の違う2機による編隊飛行。T-3は最高速度を頑張って出し、F-15は失速ぎりぎりの最低速度で飛ぶ、きわめて高度な飛行)などが見ものです。
F-2については、ここ数年、毎年のように「今年こそ初めて飛行展示をするようだ」という情報が飛び交っていましたが、いつも結局地上展示のみでした。さすがに懲りて昨年は行きませんでしたが、そうしたらなんとフライトシーンを見せてくれたのだそうです。くやしい。人生、こんなもんです。